先日、映画を見た。
そこには、かつての高校のクラスメイトが出ていた。
最近のドラマをよく見ている人には、名前を出せばわかるくらいの知名度だと思う。wikipediaで調べたら結構出演作があるようだったし。
割と整った顔立ちだったが中身が不真面目なことも知っていたので、芸能界に進むという話題を耳にした時は、少し笑いたい気分になったものだった。
そんなこんなで、彼の演技を目にするのは先日が始めてのことだった。
何と云うか、見終えてから、無性に謝りたい気分になった。彼とは全く親しくないので、あくまで擬似的な気分だけれど。
とある泣くシーンでの演技が、もう一度見返したいと思うほどには、素晴らしかったのだ。
それは演出が良かったのかもしれないし、あるいはカメラワークがよかったのかもしれない。
それでも、素晴らしいと感じたのだ。
はまり役だとかそういう評価はあくまで後付けのものであるし、だから、彼らも、私たちも、やること成すことにおいて「この人でなければ」ということは無い。ある一つの仕事をするのに、代わりなどいくらでもいる。
それでもあのシーンに、「彼」は自然に居た。
まあとりあえず思うのは、あのシーンが素晴らしかった理由は彼にあるのかどうか、もう少し観察してみようと思う…ことである。